それが語られる日まで
2012/08/18
世界最大の演劇祭を
エジンバラで楽しんでいる最中に
シリアの友人からのメッセージ
どこの国の報道にも語られていない
友人の言葉に
メディアの報道に抱いていた
もやもやとした不明瞭さは払拭された
邪悪で狡猾な本当の敵は
決して報道されることはない
けれどいつかその真実が
語られる日の来ることを信じていよう
彼のメッセージの最後の一文
...But as you said one time we should always depend on ourselves. I wish one day we will meet in new syria where we can sit in peace again.
Black Bread
2012/06/28
もはや子どもではない私たちは
子どもの目では見ることも出来ないし
子どもの心で感じることも出来ない
ただ、子どもが映し出す
我が姿を見て
それに恐れおののく
アストロノーツの孤独
2012/06/17
その孤独は
たった一人で広い宇宙を漂う孤独ではなくて
その稀有な経験を
地上では殆ど誰とも共有できないこと
なのかもしれない
実のところ
どんなに普通で
ありふれたものに見えようとも
個人の経験は決して
他者と共有できないのだとしたら
我々は皆アストロノーツなのだ
あのAILENの世界をもう一度
2012/06/07
リドリー・スコット監督の新作
プロメテウスをIMAXで見る
あの戦慄の1作目に
続編ができて、シリーズになって
そして前日譚で
最初の監督に戻ってきた
ストーリーは要らない
3Dさえ要らない
宇宙の暗闇と繋がった
映画館の暗闇で味わう
あの恐ろしさがあれば
Cymbeline by Ninagawa company in London
2012/05/30
日本の俳優で日本語による
ブリテン王、シンベリンのシェイクスピア劇を
ロンドンで観る
赦しと癒しは
セットになっているのかもしれない
シェイクスピアのテキストには
鏡のように今が映し込まれ
傷が癒える道筋を
示しているように思えた
辻井伸行 in Bristol
2012/05/29
盲目のピアニストの演奏を
観るというのは不思議な体験だった
まずは
視覚に頼らず完璧に弾ける
その技術と人間に素直に感動する
やがて
ショパンのピアノ協奏曲一番を
眼を閉じてまったりと聞きながら
視覚のない音だけの世界について想像した
けれど想像してもわからない
そんな、自分の認識している世界とは
はるかに隔たった場所から
彼の弾くピアノの音色はやってきて
この瞬間にオーケストラの音と融合する
絶望的に隔たった世界を繋ぐ
音楽の奇跡