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19分の1

2008/09/24

大阪、エディンバラ、東京と、19回に及んだ公演が終わって感じた
19回目の最終公演は、ゴールではなかった。
そこに向かって走っていたのではなくて
1回1回がすべてゴールだったのだ

in a bullet train

2008/09/14

大阪へ向かう新幹線
満員の自由席でやっと見つけた座席のまわりには
団体旅行のオーストラリアの小学生たち
すわってもいいか訪ねると、どうぞどうぞ、
そして、コンニチハ、ハジメマシテ、オナマエハナンデスカ、、、
小学校で日本語を勉強しているらしい
今日シドニーから到着したという、初めての日本に興奮している
あたりまえのように元気な小学生たちに
コアラのマーチやToppoのおすそわけをもらいながら
いつかオーストラリアにも行ったみたいなと思ったのだった

ダークナイト

2008/09/13

ずっと見たかったバットマンの映画
正義のヒーローも大変だ、どころではない

勧善懲悪の二項対立から抜け出そうともがくさまに
ハリウッドの作品らしからぬ見応えがあった
しかし安易に東洋的にならないところが
極東の島国から眺めると
もどかしいような、いさぎよいような

脇を固める人たちもみな芸達者
なので隙がなく、緊張感は持続する

最後はやはりロジカルなところに行き着くけれど
なんだかバットマンのマスクが能面に見えてきた

ダークサイド

2008/09/12

どれほど小さく取るに足らないようなものであっても
自分の身にふりかかってきた「悪」というものは
また別の「悪」を生み出そうとする
「悪」に「悪」で立ち向かうことは
当事者からすれば、自然なことに思える
その連鎖を止めることは、容易なことではない

バイクのヘルメットを盗まれて
夜道をとぼとぼとバイクを押し歩きながら
そんなことを考えたのだった

秋来ぬと、目にはさやかに見えねども

2008/09/10

風の音にぞおどろかれぬる

夏のスコットランドは日本の秋のような涼しさだった
このところ風の涼しい日がちらほら増えてきて
庭に植えた稲にも実がつきはじめた

秋はもうすぐだ

2008年の夏

2008/06/24

今年のパンフレットは、届いたばかりでまだぴかぴかしている。
夏のエジンバラは5年ぶりぐらいだろうか
遂にというか、今回初めて、観られる立場になるのだ

別れと出会い

2008/05/19

別れる人にも一度は出会っている
だから別れの哀しさは、出会えたことへの感謝に
哀しみの雨は、願っても降り止むものではないけれど
今日、大好きなあのスワンシューを買って
晴れた134号線を走れたことに感謝しよう
ありがとう、そしてさようなら

2008/02/28

アレッポでのひと仕事が終わって
事務所の鍵束を返却し、借りていたアパートの鍵を返し
そうして持っている鍵は、トランクの鍵だけになった
帰国前日、ダマスカスでアンマンから国境を越えて
逢いに来てくれた友達と約5年ぶりの再開
以前は学生だった彼も今は結婚して子供も生まれ
プジョー307に乗せてもらいながら、座る場所が入れ替わったねと話す
ダマスカスは彼のうまれた街、その古い街の歴史のあるレストランで
ふとテーブルに置かれた彼の鍵束を見て
鍵の数は守るべきものの数なのかもしれないなと思いながら
日本に帰ったら自分には鍵がいくつ増えるかなと考えた

かつてとおなじ光と闇、ドーナツとコーヒー

2007/11/18

1990-1年のテレビドラマ
ツインピークスの全巻セットが
遂にDVDで発売されたので
秋の夜長のために早速購入した

うとうとと夢見心地で観ていた
深夜の放送時間を思い出す

もう一度あの不思議な夢が見られると思うと
やはりドーナツを買ってきて
コーヒーを入れて
夜になるのを待つのだった

美ヶ原

2007/11/15

そこは標高約2000メートルにある
広々とした高原地帯で
一端にたくさんの電波塔が立っている
不思議な風景の場所だった
晴れ渡った晩秋の高原からはぐるりと
南、中央、北のアルプス
浅間山、蓼科、八ヶ岳、
そして富士山が見えた

電波塔は電波を広く送るための施設なので
野辺山にあった電波を受け取る電波望遠鏡とは
まったく対照的な形をしていた
まっすぐ天を指差すかたちと
手のひらでなにかを受けるかたち

目に見えるものと見えないものとを
つなごうとするかたち