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旅と呼ぶもの呼ばないもの

2010/08/10

何度も何度も
同じ場所を訪れる
それはもう旅とは
呼ばないのだろうか

けれど何度訪れても
新しいものに出会えるのなら
やはりそれは旅なのだろう

そしてこれからも
二度と戻らない瞬間に会うために
何度も何度も
足を運ぶのだろう

まあまあ

2010/08/09

湿度は70%ぐらい、気温は32度くらい
これは日本の夏とほぼ同じだ
ベタベタとした蒸し暑さに
生まれ育った国を思い出す
けれど今年の日本は猛暑だということなので
今ならパキスタンの方が過ごしやすいかもしれない

数ある先進国の中で比べても
日本の気候は決してすごしやすいとは言えない
数ある途上国の中で比べると
まあまあの過ごしやすさかもしれない

イタリアン

2010/08/08

夏のうちに作りたかった
ガスパッチョを前の晩に作って
サーモンのマリネと一緒に冷蔵庫で冷やす
庭のバジルを摘んでもらって
バッファローモッアレラでカプレーゼ
メインはきのことチーズのリゾット
今日の気候は涼しめで、冷房もかけない
夏が終わりかけているのを感じながら
イタリアンな昼飯会

ジレンマ

2010/08/07

ギプスをして
松葉杖でいろんなところに行っていた時は
ドアを開けてもらえたり
順番を先に譲ってもらえたり
椅子を出してきて座らせてもらえたり
セキュリティーのボディーチェックがフリーだったり
いいのか?という疑問はあるものの
いろいろと優遇してもらえた

ギプスが外れて
松葉杖なしでも歩けるようになって
それでも足は自由に動かないので
左足を引きずりながら歩いているのだが
これまでの優遇は全く無くなった

松葉杖の時は
「そんな優遇してもらうことはないのに」と感じ
足を引きずり歩く今は
「もうすこし優遇してくれてもいいのに」と感じる
その中間というのはあまりないような気がして
不思議な気持ちになった

このいびつさ

2010/08/06

アメダスも、雨雲レーダーも、静止気象衛星もない
大雨注意報とか洪水警報とかそんな仕組みもない
地方ではテレビを持っていない家庭だって多いし
防災無線なんてものもない

空から降ってくる雨粒には違いがないのに

僕は首都のイスラマバードにいて、光ファイバー回線で
インターネットに接続してこれを書いている

出来損ないのロボット バージョン2

2010/08/05

ギプスが外れるということは
普通に歩けるようになるということではなくて
それまで足首を固定して守っていた
装具がなくなって
身体の一部がまだ不完全な機能のままで
むき出しになるということなのだ

それはけっこう不安なことだ

それでも
ちょっと変わり果てた姿ではあるけれど
久しぶりに自分の生の足に触れることは
嬉しいのだった

平等について

2010/08/04

ちょっとした順番を先に回してもらって
嬉しくない人はいないだろう
そのせいで順番が後に回ってしまった人の
心持ちまで想像出来る人は少ないだろう

既得権益という言葉があるけれど
「他人よりも得をした」ことが
どんなにささやかでも喜びである以上は
平等というのはなかなか育たないように思う

多くの人はきっと
平等になりたいのではなくて
得をしたいのだから

「他人を赦す」ことが
「得をする喜び」以上の大きな喜びに
ならなくてはいけないのだから

病院で1時間半、待たされながら考えたこと

開放と束縛

2010/08/03

何かから開放されると
新しい何かによる束縛が
始まるような気がする

そうやって
幻想のような自由を求めて
幾度の開放を経ながら
幾度の束縛を渡り歩いている

明日は
アキレス腱断裂から86日目
ようやくギプスが外れる日

変わり目

2010/08/02

湿気はかなりあるのだが
ようやく気温も下がってきて
夜には30度を切るようになってきたので
寝るときにエアコンをつけなくても良くなった
クーラーを切ると暑いのだけれど
身体への負担は結局減るような気がする
不思議だ

それでも天井の扇風機は
びゅんびゅんと廻していて

40度超えの日々を、ずいぶん
前のことのように思い出しながら
ここにはここの
季節の移り方が
あるのだなと感じている

最高のカプレーゼ

2010/08/01

パキスタンには水牛がたくさんいる
紅茶に入れるミルクも
水牛のミルクを使うことが多い

バッファローモッツアレラを
マーケットで見つけた
一袋約400円
冷蔵庫に入れないと
もたないような食品は
ここでは一般的でないので
外国人向けなのだろうが、
これが濃厚でとても旨い

庭で取れたバジルと一緒に
トマトとオリーブオイル
上から岩塩をすこし振って
今まで食べたなかで一番美味しい
カプレーゼを作って食べた