今回も写真家、吉岡さんの作品です。
紹介している写真は、「Rules and Forgiveness」という作品の一部です。

「Rules and Forgiveness」
ルールと赦し

2002年 東京、新宿駅
歩いていたら、男性の声のアナウンスが聞えてきました。

『この場所で寝たり、煮炊きをしたり、、、は法律で禁じられています、、、この放送は、、、駅を快適にお使い頂くための、、、御協力をお願いします、、、』

それはとてもクリアーでよく通る、見事な音質と喋り方だったので、まるで自分は未来映画の一シーンにいるような気がしました。

電車の中、
『他のお客さまの御迷惑になりますので、携帯電話の御利用はお控え下さい、、、、』

日本国憲法には『生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする』(第3章 第13条)という文があります。英語では"to the extent that it does not interfere with the public welfare"(公共の福祉に反しない限り)

全ての物事が、スマートに管理された未来社会か、すべてが無秩序で破壊された未来社会、それ以外の、未来のイメージって、なにかありますか?

閉塞感って、そういうことなのでしょうか。そうです、きっとそういうことです。

「許し」は「これからやろうとすること」つまり未来に対して行われ、
「赦し」は「やってしまったこと」つまり過去に対して行われます。

「許し」はルールに乗っ取って、「赦し」はルールから逸脱して行われます。

「許す」より
「赦す」ことができるようになるには、
なにが必要なのでしょうか

今の自分は、過去の自分を「赦し」ているのでしょうか。
未来の自分は、今の自分を「赦し」てくれるのでしょうか。

大切なのは「ルール」と「赦し」ではないかと思います。

© 2001 JORDAN-JAPAN ASTRONOMY CLUB / JORUTEN

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